JASMINE
宇宙研の公募型小型計画3号機候補に選定された赤外位置天文衛星 JASMINE のバルジ非観測時を利用して、中期M型星まわりのトランジット惑星探査を行う計画です。中期M型星は、恒星半径が小さいため、地球型惑星のような小さな惑星でも比較的深いトランジットシグナルをだします。また惑星がハビタブルゾーンに位置する場合の公転周期が数週間と短いという利点もあります。一方、恒星が(特に可視光では)暗く、また、明るいものは全天にまばらに存在するために近傍の恒星系をポインティング観測(PIT; Pointing Individual Targets)せねばらなりません。Jasmineの口径36 cmの近赤外域観測という特性を活かして、夏と冬の観測時間に一天体あたりハビタブルゾーンの周期に対応する数週間から一ヶ月弱のPIT観測を行います。ハビタブルゾーンにトランジット惑星が発見されれば、地上大型望遠鏡やJWSTのような宇宙望遠鏡でフォローアップ観測をして、大気分子やバイオマーカーの探査ができるようになります。
🔷 JASMINE Exposure Time Calculator 天文台・大澤亮氏作成